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高校時代の留学の意義について

先に述べておきますが、ここでいう留学は基本的に約一年の交換留学・それ以上の長期留学に該当します。語学留学は含めていません。(高校でも大学でも)

【高校留学の大人からの反応】 僕が留学を考えたのは中学3年の秋からでした。 それまでは自分の町から出たくなかった僕でしたが、その年の夏に世界の広さを実感してからいろんな国へ飛び出て住んでみたいと思うようになりました。

そこで秋から高校で留学をすることを決意したのですが、親は賛成してくれたものの(後で二度ほど裏切られるが)、親戚を始め多くの大人は高校での留学に対して反対してきました。 多くの大人は留学にはいいことだと言いながら、高校生での留学は早いというのです。 英語がまだしっかりと身についていないうちに留学してどうなるのだ、留学なんて大学に入ってからでいいんだと。

確かに、英語ができないのに英語を学びに長期間海外で過ごすのは馬鹿だと思います。それに英語を勉強するためだけであれば日本で十分間に合うと思います。 でも留学は決して英語を学ぶために行くのではない、少なくとも僕は「もしも違う国で生まれたらどういう人生を歩むのだろうか」と言う疑問を解決するために行きたいと思っていました。大学での留学ももちろん興味はありますが、高校生の時にしか海外での高校生活は送れません。大学生になってからではもうできないのです。

この留学に対する動機の良し悪しは置いといて、これは今振り返っても正しい判断であったと感じています。 日本人の多くは「いつか、いつか」といつかできればいいと先延ばしにしたり、自分のやりたい夢や事柄を将来に持ってきがちです。しかし、これはとても損をしていることです。先延ばしにすることで「今」を捨てているのです。「今しかできないこと」は常に消えていっています。将来に生きるのではなく、今を生きなければ一度の人生の中で得られる経験は少なくなってしまいます。 だから学生の皆さんはもっと今現在をもっと見てください。

【本題:高校留学の意義について】 私は高校でも大学でもそれぞれ一年間交換留学をしていますが、大学での留学と高校での留学はやはり大きく異なります。多くの方が「留学」という枠にひとくくりにしがちですが、留学をしたことものない人が勝手に憶測でまとめて話しているだけなので信じないでください。

そもそも留学の一つ一つが人によって、その時の目的・状況によって全く異なります。しかし、大きな特徴としては専門的な目的(音楽、スポーツ、芸術、他特殊技工など)がなければ基本的には高校時代の留学は大学での留学に比べてしまえば遊びのようになるでしょう。なぜなら大学での留学は基本的に自分の専攻と関係の深い勉強を中心に勉強するために先にべたような専門てきな目的と同じものになるからです。

しかし、だからと言って大学での留学の方が難しくて、高校の留学の方が簡単というわけではありません。 現地の高校で一緒に英語の授業を取ろうものなら、シェイクスピアの本を原文で読んだり、専門用語や文化背景を知らないのに関わらず、社会や理科の勉強をしなければいけないのです。特にシェイクスピア原文は現地の学生でさえ「なんやねんこれ」というレベルですので、英語もままならない日本人からしたら 発狂ものです。(日本語で言う古文を学ぶようなもの)

こうしたわけのわからないことを経験することは日本にいる間では早々ないでしょう。若いうちにここら辺のレベルの苦労をすると大抵そのあとはやっていけるとポジティブに考えられるようになります。

また、現地の高校の勉強への取り組む姿勢というのは日本の一般的な高校生の大きなインスピレーションになるでしょう。 普段めちゃくちゃアホみたいなことを平然とやっている彼らですが、めちゃくちゃに見えて勉強をしっかりとやっています。特にプレゼンや資料の準備は日本の一般的な大学生顔負けで一生懸命やりますし、高校生の時には考えられないクオリティで発表してきます。 ただ、内容を覚えて詰め込むだけではなく、資料のデザインや、聞き手の引きつけ方など、大学の講義で学ぶようなことを自主的に取り入れていきます。 日本とは教育の仕方や制度も大きく違いますが、それを受ける側の姿勢が大きく違うところを見ることができます。私のいた国(カナダ)では大人が学校や授業を一方的に形作るのではなく、学生側も積極的に加わって作っていくのです。学校のイベントや学生のクラブ活動などは基本的に学生が主体です。アホみたいに同じ毎年恒例の学園祭や修学旅行などはありません。毎年毎期生徒会を中心とした学生がイベントや活動を考えてそれを運営して行っていきます。これらを実際に経験して、私は帰国してから日本の教育制度がいかに凝り固まったもので、ただ受ける側でしかない生徒だと理解してもその上で、自分のやれることを積極的にやって学校生活を作っていこうという気になりました。 ただ、受け身になって流されるだけの学生を日本の教育が作っていっていると言えますが、ここで気付けないと社会に出てもただ流されるだけで生きる多くの人間の一人になってしまいます。 これは大学留学ではなかなか得られない経験です。 高校生の時に留学したからこそ見えるものです。大学での留学と比べ高校での留学は生活・文化の違いをより顕著に見えることができます。いいところも、悪いところも。 そして、まだ高校生であるからこそ受けられる刺激・見つけられる違いの実感があり、あなたの人生により大きな影響を与えるでしょう。

高校での留学はそう誰でもできるものではありません。もしもそのチャンスが近くにあるならば、またどうしても高校で留学したいという思いがあるのなら全力でそれを取りに行ってください。絶対にあなたの見る世界を変え、人生をより豊かにできるだけの可能性がそこにはあります。そしてそれは「いつか」では、もう得られないものです。

ここで挙げたのは例は高校留学で得られるものの一例です。 どんなことを経験して、どんなものを得たのかまた別の記事で書いていきたいと思います。 興味があったら是非一読してください。